首イボは良性のものがほとんどで、通常は治療する必要はありませんが、見た目が気になったり、擦れて炎症を起こし痛みや痒みなどの症状が出ている場合は除去することをおすすめします。
首イボは皮膚科で除去する事ができます。
皮膚科で除去してもらう場合、日常生活に支障をきたす場合以外は基本的には自費診療となります。
首イボを皮膚科で除去するのはどんな方法がある?
イボを取るなんて痛そう、と不安に思うかもしれませんが、結構簡単に痛みもなく除去することができるんですよ。
皮膚科で首イボを除去する場合、次のような方法があります。
- ハサミで切除
- ラジオ波メスや炭酸ガスレーザーで切除する
- 手術による切除
- 液体窒素で凍らせる
首イボの除去はほとんどが上記の方法で治療します。
イボの形状や病名
大きさ | 形状 | 病名 | 主な除去法 |
1−2mm | 平べったい | アクロコルドン | ハサミ |
2−5mm | 隆起している | スキンタッグ | ハサミ 電気メス・レーザー |
5mm以上 | 房状に垂れ下がっている | 懸垂性線維症 | 手術 |
ハサミで切除
え?ハサミ?と思うかもしれませんが、実は一番きれいに撮れて、傷跡も残りにい治療法です。
1−2mm程度の小さい首イボなら出血もわずかできれいに取る事ができます。
痛みは、少しチクッと感じる程度でそれほど強い痛みはありません。
眼科剪刀という刃先の小さなハサミを使用し一つずつ切り落としていきます。
傷も浅くて、通常は2−3日でふさがってしまいます。
首イボの根元が細いものはハサミで簡単に切除できます。
ラジオ波メス・炭酸ガスレーザーで削る
サージトロンと呼ばれるラジオ波メスや炭酸ガスレーザーを使用し、止血を行いながら首イボの表面から削るように組織を破壊します。
切除した後はごく浅い傷となりますが、出血もほとんどありません。
熱が加わるため、ハサミで切除したケースに比べて痛みが強くなります。
痛み対策として麻酔も使用されます。
麻酔は、広範囲であれば塗る麻酔を、狭い範囲なら塗りますいか注射の麻酔が使用されます。
3mm以上の大型の首イボは、ハサミで切除すると出血が多くなってしまうため、こちらの方法で切除する事が多くなります。
手術で切除する
大きくなってしまった首イボには、皮膚に麻酔をかけてハサミで切除し、出血や傷の大きさによっては数針縫う事となります。
また、イボにはウィルス性のものなどもある為、首イボのような良性以外の可能性が考えられる場合は、この方法で切除し、切除したものを病理検査に提出し、確実な診断をつけるために使用する場合もあります。
液体窒素(ちっそ)による凍結療法
液体窒素を病変部にあてて一時的に凍らせ、低温やけどの反応を起こし首イボの組織を壊す事でイボを落とします。
この方法は、周りの皮膚も影響を受けて黒ずんでしまうケースや、一回で取りきれないことがあるなどのデメリットがあるため、あまり積極的には行われていません。
除去・治療後の注意点
首イボの除去後は、すぐに日常生活を送ることができますが、2ヶ月ほどは紫外線を避けたほうが安心です。
手術で切除した場合は、当日は入浴は控えて水にも濡れないように気をつけましょう。
イボの除去・治療の費用はどれくらい?
首イボの除去は保険診療でできるケースと自費になるケースがあります。
保険診療の場合は、ハサミや液体窒素療法の治療費は1回2,000円前後と、それほど高額にはなりません。
皮膚線維腫の手術も保険適用では数千円〜1万円前後で、半分は病理診断の費用となります。(大きさや部位により異なる)
摘出した腫瘍は念の為病理検査を行います。
除去・治療後の再発の心配は?
首イボを切除・除去した後、また再発してしまうのでは?と不安になるかもしれませんが、同じ場所に再発することはありません。
ただ、首イボができてしまった時点で、イボができやすい状況が出来上がっていると考えることができますので、同じような付近にイボができてしまうことはあります。
ハサミでの切除、自分でやっても大丈夫?
ハサミで除去していいなら、自分でもできるのでは?と考えてしまう人もいるかもしれませんが、自宅でハサミで切除することは絶対にやめましょう。
病院で使用するハサミは医療用で滅菌もしっかり行われています。
きれいに切除できずに傷が残ってしまったり、傷口から感染してしまうこともあります。
皮膚科に行かずにセルフケアで首イボの除去はできるの?
イボが良性か悪性か、ウィルス性のものなのか判別が難しく心配な場合は、皮膚科で診てもらう事をお勧めします。
小さな首イボの場合は、はと麦茶や薏苡仁(ヨクイニン)などのお茶や漢方薬、ピーリング効果のあるクリームなどで小さくなることも期待できます。
また、首イボは小さなものができてしまった時点で、その周辺はイボができやすい環境が出来上がってしまっていると考えられます。
新しいイボができてしまう事を予防するためにも、はと麦茶やヨクイニン、首イボケア用のクリームやジェルなどでケアしていく事をおすすめします。
まとめ
首やデコルテにできる小さなポツポツは、首イボと呼ばれる良性のできものである事がほとんどなので、基本はそのままほおっておいても大丈夫です。
しかし、見た目がきになる場合や日常生活で支障が出る場合などは皮膚科で除去してもらうこともできます。
日常生活に支障が出るレベルでは保険で治療できることもありますが、通常は保険適用外となります。
原始的なようですが、首イボが小さい場合はハサミで切除する方法が一番簡単できれいに取ることができます。
首イボが小さい場合、また予防という意味でも、はと麦茶やヨクイニン、首イボ用のケアクリームでお手入れはおすすめします。